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災難三連発

去年の暮れ、私は、次から次へと災難に見舞われました。とてつもなく不運だ。
まずですね。三叉神経痛になりました。
これは、所謂、顔面神経痛という奴です。顔の左側の神経痛ですね。
最初、仕事でパソコンをやっていたら、いきなり左目の激痛で見えなくなり、ものすごく焦って、眼科に飛び込みました。
検眼をしてもらったら、1.2、1.5でした。先生が言いました。「何が見えないんですか。むしろ大変よく見えています」
緑内障とかになりかかっていたりして、眼圧が高い場合は、突然失明する時もあるということなので、眼圧を計ってもらいました。異常なし。
飯島「どうなってるんでしょうか!?」
医師「アレルギー性結膜炎ですね」
飯島「だって、だって、痛くて見えないんですよ!? 結膜炎で見えなくなることあるんですか?」
医師「目やにで目が開かない赤ちゃんもいますよ。そういう場合は見えないですね」
いいや、私は赤ちゃんじゃないし、目やにが出たら自分で取れるし。
あと、心配だったのは「まさか、老眼では?」だった。
医師「違いますよ。老眼じゃないし。あなたくらい若い人は、白内障でもないです」
全然、若くないぞ!と思いながら、待合室に出てみたら、待っている患者さんの平均年齢は75歳くらいでした。その眼科の先生自身も、多分65歳以上だと思われます。私は・・・かなり若い人だと思いました。

「じゃあ、原因は何だ?」私は考えました。ちょうど歯痛で左奥歯の治療中でした。
虫歯は、放っておくと脳まで影響することもある、と聞いたことがあったので、今度は歯科に飛び込みました。
医師「うう〜ん・・・歯茎は腫れていないですね。親不知でもないしなあ・・・歯が原因ではありませんよ」

で、内科に行って状況を話すと、
医師「それはおそらく三叉神経痛でしょう」
飯島「・・・さんさしんけいつう」
医師「顔面神経痛ですね。耳の下から顎と頬と目の三方向に別れている神経なので、三叉神経なんです」
飯島「顔面神経痛・・・・」
そういえば、目も歯も痛い。左側が。つまり顔面の左側が痛いのだ。
で、神経をブロックするという薬を出してもらったら、薬が効き過ぎて、神経が麻痺してしまったようです。夜中に、お手洗いに行こうとしたら、立ちくらみを起こし、っていうか、泥酔したみたいにめちゃめちゃふらついて壁に激突してしまいました。
顔面ぶつけました。左側。痛い。
・・・意味ないじゃん!!
「薬が効き過ぎます」と医師に訴えたら、「じゃあ、葛根湯にしましょう」
葛根湯って、葛根湯って・・・風邪の引きはじめに飲む? 三叉神経痛なのに? 本当ですか?・・・と不安になりましたが、飲んでみたら、これが効く効く。壁に激突した薬より効いたのでした。そういえば、葛根湯は肩凝りにも効くと聞いたことがあります。でも、三叉神経痛にも効くとは初耳です。
「効きました。前に頂いた薬より」と言ったら、
「え? 効きました? ほんとに?」と医師が驚いていました。
私が不審そうな顔をしていたので、医師が言いました。
「いや、処方は間違ってないんですが、前の薬より効くというのは驚きです。体質にあったのでしょう」

それでも、パソコンをやり過ぎると痛くなる目を押さえつつ仕事をしていると、今度は、いきなり、パソコンがクラッシュしてしまいました。
よく、働かせ過ぎると固まったりする虚弱なパソコンですが、こんなクラッシュは初めてです。起動ディスクでも、のーとん救済ディスクを使っても、safeモードで立ち上げようとしても、どうしても起動しません。
作業中だったファイルは諦めて、Dドライブにバックアップしてあったファイルだけでも助け出そうとしたんですが、どうにもこうにもアクセスできません。
パソコン君は、完全に息を引き取りました。おりしも、クリスマス・イヴでありました。

そしてだ!
朝、というよりむしろ、昼頃起きて、空気を入替えよるために窓を開けようと、サッシの鍵に手を掛けると・・・・パラパラと手にガラスのかけらが落ちてきたのでした。
「・・・なんで?・・・」
見ると、ガラスの破片が手に落ちている。そして、ガラスには全面的にデカイひびが入っているのであった。
「なんじゃあ〜、こりゃああああぁぁぁぁ〜!!!???」
それは、泥棒さんが、ガラスを割って、サッシの鍵を壊し、侵入しようとした跡だったのです。
「・・・いつのまに?」
夜中だろうか。なら、寝てました。だが、さすがに窓にこんなデカイひび入るほど割られてたら起きるだろう。でも寝てたのか?  もしかして、私の寝てる横で物色してた? なら、起きないでよかった。金はない。家で一番高価なものはパソコンだが、クラッシュしてる。取られて困るのは命だけだが生きてる・・・とりあえずよかった・・・っていうか、ガラスの破片が落っこちてきたってことは、泥棒、家の中に入ってないんじゃないの!?  と、考えを巡らせつつ、ベランダを見たら、でかいスニーカーの足跡が・・・ある。サッシの鍵のちょうど前に、そして、その場で回れ右をし、ベランダの柵まで続いている・・・・「侵入しようと思って、ガラス壊したら、凄い音がしちゃって、自分でびっくりこいて、慌てて逃げました」足跡はそう語っていました。

警官が来ました。
「ああ、これ素人ですねえ。こんなところ割っても鍵開かないし。どうします? 被害届け出します?」
犯人は捕まらないだろうが、ガラス修理の保険金を出して貰うためには、被害届けが必要です。短い供述を取って、警官は帰っていきました。

鑑識の人が来ました。
「足跡があるって聞いたんで、採取に来ました〜」
まず、鑑識さんは「ほんとに侵入されてないかどうか確かめますね〜」と、廊下にライトを当てました。埃がうすく積もっているのが目立ちます。
飯島「あ、埃がつもってますが、すみません」
鑑識「いや、その方がいいんですよ。足跡がはっきり判るでしょ〜?」
そうなのか、いや、あんまり掃除してなくても、良いこともあるんだ。
そして、割れたガラスを見て、
鑑識「あら、これ素人だね。こんなに割っちゃったのに、鍵に届いてないんだもん。最近のプロは、バーナーとかで熱して穴開けるから、全然音しないんですよ〜」
飯島「なるほどぉ。ガラス切りとか、ガムテとかも使わないんですね。切り口が危ないですもんね」
次に、ベランダの足跡を見て、
鑑識「あれ、足跡たくさんあるなあ。こんなにいらないのになあ。あ、ここから入って、ここからすぐ逃げたんだね。ま、一個だけ取っておきますね〜」
手の跡も残していたが、軍手なので指紋は出ないそうです。さすがに軍手はしたか。

ガラス屋さんがやってきました。
ガラス屋「あらら、派手に割ったね〜。これ素人だね〜」
確かに、仕事はヒドイが、あんまり素人素人と、皆に言われるので、ここまで来ると、侵入未遂犯がちょっと気の毒になりました。
ガラス屋「派手に割られてるんで、仕事場に持って直してくるから。二時間くらい、サッシないけど、我慢しててね。じゃ」
ガラス屋さんは、サッシを持っていってしまいました。
二時間半、窓が半分ありませんでした。すげえ寒かったです。それが何しろ一番辛かったです。

暮れも押し詰まって、不運三連発の私ですが、もしも、不運が分割してなかったら、命とかがなくなったやもしれないと思えば、この程度で良かったです。これで厄が落ちた・・・と考えることにしました。
ちょっと待て。違うか? 私、自分は女だと信じて、厄年終わったと思ってたけど、男の人の厄年って・・・私、もしかして、男の厄が適応されてるのか!?
・・・これから、厄が、続くのか・・・?

(2004年1月10日)

 

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